Intel 845Gチップセット搭載マザーボードでは、 レガシー環境をどこまで実現できるのか?

テガラでは産業用PCとして、レガシー(旧世代)なOSでの運用を前提としたパソコンのお問い合わせを数多くいただいています。

とはいえ、一般的なPCメーカーが注力するのは最新のプラットフォームに対してであり、レガシー環境をサポートした製品の流通は少なくなってきています。

そのような状況で、現在入手可能な中でもとくに古いプラットフォームである Intel 845G(i845G)+ICH4 チップセット搭載のMicroATXマザーボード(Socket478)を検証する機会を得ることができたため、そのマザーボードでのレガシーOSの対応状況、使用可能なCPUなどを弊社技術部にて検証してみました。

なお、i845Gが登場したのは2002年。 Windows XPが登場した翌年であり、もう10年以上前のチップセットです。

 

使用可能なCPUの検証結果

同じSocket478でもNorthwood世代のCPUは動作しましたが、Willamette世代やPrescott世代のCPUは動作しませんでした。

 

過去のWindowsのインストール確認結果

前述の動作するCPUを搭載した状態で、各バージョンのWindowsをインストールし、実使用上問題がないか検証しました。

Windows 2000/XP

OS・ドライバのインストール、デバイスの動作、いずれも問題なし。

Windows NT 4.0

Windows NTは、SP3上でVGAドライバをインストールできないという問題が発生しました。これは、ドライバのインストーラがWindows NT SP3に対応していないことが原因です。解決策としては、SP4以降のサービスパックを先にインストールし、VGAドライバをインストールした後、このサービスパックをアンインストールし、改めてSP3をインストールすることで対応できます。SP4以降ではVGAドライバも含め、正常にインストールを行うことができました。

Windows 98 SE

OSインストール中に必ず1度エラーが発生し、インストールの進行が停止しました。PCを再起動すると、停止していた工程からインストールが再開され、OSのインストールが完了します。 OSインストール完了後、ドライバのインストール、デバイスの動作確認は問題ありませんでしたが、不具合を抱えている可能性があるため、正常動作の保証はできません。

 

まとめ

Windows 98SEは一部難ありですが、その他のレガシーWindowsに関しては、実運用を検討できるレベルで動作することが確認できました。今回のi845Gマザーボードの特長として、ATXマザーボードよりも一回り小さい、MicroATXであることが挙げられます。ミドルタワー型より一回り小さいミニタワー型の筐体を利用した、よりコンパクトな仕様での提供が可能になります。

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