研究を始めたいけど、どんなPCが必要か分からない…そんなあなたへ

顕微鏡画像の解析、遺伝子データの整理、分子の動きのシミュレーションなど、ライフサイエンスの研究には意外と“計算力”が必要です。
このページでは、研究内容に合わせたPCの選び方をやさしくご紹介します。
「よくわからない」という方も、相談できますのでご安心ください。

ライフサイエンス研究でよく使われる解析と作業内容

ライフサイエンス (生命科学) 分野の研究では、生物の構造や機能を理解するために、さまざまなデータ処理や解析作業が行われます。

顕微鏡画像の解析 (細胞・組織の観察)  (クリックで表示)

顕微鏡で取得した細胞や組織の画像を拡大・立体表示し、形状や分布を定量的に解析します。
高解像度の3D再構成や、細胞構造の可視化により、微細な変化を捉えることが可能です。

主な用途: 細胞構造の観察、組織の定量評価、3D再構成など

遺伝子・タンパク質の構造解析 (クリックで表示)

DNAやタンパク質の配列・立体構造を解析し、それらの機能や相互作用を予測します。
創薬研究や疾患メカニズムの解明において、重要な役割を果たす解析手法です。

主な用途: 遺伝子多型解析、タンパク質構造予測、創薬研究など

バイオ統計解析・データ整理 (クリックで表示)

実験で得られたデータを統計的に処理し、傾向や有意差を明らかにします。
複雑なデータセットの整理や可視化により、研究結果の信頼性を高めます。

主な用途: 臨床試験データの解析、遺伝子発現量の比較、グラフ作成など

分子シミュレーション (MD・DFT計算)  (クリックで表示)

分子の動きや化学反応をコンピュータ上で再現し、物理・化学的性質を解析します。
ナノレベルでの挙動予測や材料設計に活用され、量子化学計算にも対応可能です。

主な用途: タンパク質の動的挙動解析、材料設計、量子化学計算など

動物行動解析 (クリックで表示)

カメラ映像から動物の動きを自動で追跡し、行動パターンを定量的に解析します。
神経科学や薬理試験において、行動の変化を客観的に評価するために用いられます。

主な用途: 神経科学、行動学、薬理試験など

用途別おすすめスペック 

ライフサイエンス分野の研究では、解析内容によって必要なPCスペックが大きく異なります。
画像処理、統計解析、分子シミュレーションなど、それぞれの作業に適した構成を選ぶことで、研究の効率と精度が向上します。
以下の表では、代表的な解析内容ごとに推奨されるPCスペックをまとめています。
「どれを選べばいいか分からない…」という方も、まずはご自身の研究内容に近い項目をチェックしてみてください。

解析内容 CPU メモリ ストレージ GPU
顕微鏡画像の解析 中〜高性能 64GB以上 SSD 1TB以上 RTX 4000番台以上
遺伝子・タンパク質の構造解析 多コア 128GB以上 SSD 1TB以上 RTX 5000番台以上
バイオ統計解析・データ整理 一般的な性能 32GB以上 SSD 500GB以上 不要〜軽量GPU
分子シミュレーション 高性能・多コア 192GB以上 SSD 2TB以上+RAID推奨 RTX 6000番台以上
動物行動解析 中性能 64GB以上 SSD 1TB以上 RTX 4000番台以上

主要ソフトウェア

PCスペックと同様に、解析内容に応じて使用するソフトウェアが異なります。
画像解析、遺伝子解析、統計処理、分子シミュレーションなど、それぞれの分野に特化したツールが存在し、研究の精度や効率に直結します。
以下の表では、代表的な解析手法ごとに使用される主要ソフトウェアを一覧でご紹介します。
「このソフトは聞いたことがあるけど、どんな用途?」という方も、ぜひ参考にしてみてください。

解析内容 主なソフトウェア
顕微鏡画像解析 IMARIS / MIPAR / ImageJ
遺伝子・タンパク質解析 BLAST / CLC Genomics Workbench
バイオ統計解析 GraphPad Prism / R / JMP / SPSS / STATA
分子シミュレーション GROMACS / AMBER / Gaussian / GAMESS / VASP / J-OCTA
動物行動解析 DeepLabCut / Theia3D markerless tracking

研究内容に合ったPCを相談する

テグシスなら相談できます!

初めてのPC選びは、専門用語や仕様の違いに戸惑うことも多く、「本当にこの構成で大丈夫かな?」と不安になる方もいらっしゃいます。 「このスペックって何?」「自分の研究に合ってるか分からない…」という方もご安心ください!
テグシスでは、そんな研究者の皆さまの声に寄り添いながら、研究内容に最適なPC構成をご提案しています。

こんなお悩み、ございませんか?

  • 「研究室で『このソフト使って』と言われたけど、どんなPCが必要か分からない」
  • 「予算内で、なるべく快適に使える構成を知りたい」
  • 「メモリって何?GPUって必要なの?」

こうした疑問も、専門スタッフが丁寧にヒアリングしながら一緒に解決していきます。

お客様の声 研究開発者様インタビュー 東北大学・北本雄一助教
Gaussian/TURBOMOLE対応PC導入

PCやワークステーションのことがわからなくても大丈夫

  • 研究内容をお知らせいただければ、目的に合ったスペックを分かりやすくご提案します
    例:「顕微鏡画像を立体表示したい」「遺伝子データをRで分析したい」など
  • 他の研究者の導入事例も多数公開中
    実際にどんなPCが使われているか、具体的な事例を参考にできます
  • 導入後も安心のサポート体制
    ソフトウェアのインストールや初期設定など、運用開始までしっかりサポートします

提案事例

「実際にどんなPCが使われているのか知りたい」「自分の研究に近い事例を参考にしたい」
そんな声にお応えして、テグシスではこれまでにご提案・導入したワークステーションの事例を公開しています。
研究内容や使用ソフトウェアに応じて、どのような構成が選ばれているのかを具体的にご覧いただけます。
初めての導入でも安心して検討いただけるよう、目的別・用途別に整理された事例をご紹介します。

顕微鏡画像解析

事例No.PC-11515
クライオ電子顕微鏡単粒子解析用ワークステーション

導入事例を見る

分子シミュレーション (MD・DFT計算)

事例No.PC-25000244
分子動力学計算向けワークステーション

導入事例を見る

よくあるご質問

  • 「GPUって何?必要なの?」
    GPUは画像や計算処理を高速化するための部品です。顕微鏡画像の立体表示や分子構造の計算など、複雑な処理を行う研究にはあると便利です。
  • 「Linuxって使えないとダメ?」
    Linuxは研究用ソフトウェアでよく使われるOSですが、WindowsでもWSL2という機能を使えばLinux環境を構築できます。初心者でも安心して始められます。
  • 「メモリってどれくらい必要?」
    画像解析や分子シミュレーションでは、64GB〜128GB以上のメモリが推奨されます。統計処理だけなら32GBでも十分です。

その他のご質問はよくあるご質問をご覧ください

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