事例No.PC-10654
参考価格:
1,369,500

海流シミュレーション用マシン

用途:OpenMPを用いたFortranプログラムの実行、GNU Fortranの利用

お客さまからのご相談内容

海洋の漂流物に関する研究を行うため、海流シミュレーション用マシンを導入したい。
想定スペックは以下の通り。

・CPU:Xeon Gold 5320 (2.2GHz 22コア) x2または同等品
・メモリ:128GB
・ストレージ:SSD 960GB S-ATA (システム用)、HDD 8TB S-ATA (データ用)
・OS:Windows

実際の計算ではOpenMPを用いたFortranプログラムを実行。コンパイラはGnu Fortranを利用する。
実施する計算プログラムは流体計算に近いため、姫野ベンチマークの結果を参考にしている。この点を踏まえて提案してもらえると嬉しい。

テガラからのご提案

ご要望に合わせて、構成をご提案しました。

CPUはXeon Gold 5320ではなく、AMD Ryzen ThreadripperPRO 5975WXとしています。

■Point
・あえてXeon Gold 5320よりもコア数の低いCPUを採用した理由は、OpenMPを利用に配慮したため。

・姫野ベンチマークでの傾向を見ると、コア数が多いCPUよりも、1コアあたりの能力が高いものが上位に来やすい傾向がある。
参考:Himeno Benchmark (OpenBenchmarking.org) ※外部サイトに飛びます

指標とされている姫野ベンチマークの情報から、OpenMPで利用する場合には、1コアあたりの速度を優先した方が良い場合があるのではないかと考えご提案しました。
ただし、実際の処理内容や使い方によっては、CPU選びの考え方が異なる可能性がありますので、1コアあたりの速度を優先することが、必ずしも正しいとは限りません。本事例の構成は、確認できた情報の範囲での提案とお考えください。

本事例の構成は、お客様から頂戴した条件を元に検討した内容です。
掲載内容とは異なる条件でご検討の場合でも、お気軽にご相談ください。

主な仕様

CPU AMD Ryzen ThreadripperPRO 5975WX (3.60GHz 32コア)
メモリ 128GB
ストレージ1 1TB SSD S-ATA
ストレージ2 8TB HDD S-ATA
ビデオ NVIDIA T400
ネットワーク on board (1GbE x1 10GBase-T x1)
筐体+電源 タワー型筐体 + 1000W
OS Microsoft Windows 11 Pro 64bit

■FAQ

・OpenMPとは
OpenMP (Open Multi-Processing) とは、共有メモリ型並列プログラムを作成、実行するための規格。C/C++、Fortranに対応しており、多くのコンパイラ環境で利用できるAPI。
OpenMPの実行モデルでは、各スレッドは並列領域が開始する際に生成実行され、 並列領域が終了するとマスタースレッドのみの逐次処理となる。

参考:OpenMP ※外部サイトに飛びます

 

・Gnu Fortranとは
GNU FortranまたはGFortranは、GNU Fortran compilerの名前であり、GNUコンパイラコレクション (GCC) の一部。
g77でサポートされているほとんどの言語拡張やコンパイルオプションと互換性があり、Fortran言語の他の多くの一般的な機能拡張と互換性がある。

参考:Welcome to the home of GNU Fortran ※外部サイトに飛びます

 

・姫野ベンチマークとは
姫野ベンチマークは理化学研究所で公開されているベンチマークソフト。
理化学研究所・情報基盤センターのセンター長である姫野龍太郎氏が非圧縮流体解析コードの性能評価のために考えたもの。

参考:姫野ベンチマーク (理化学研究所) ※外部サイトに飛びます

 

 

事例追加日:2022/12/15
事例No.PC-10528
参考価格:
499,400

マルチエージェント・シミュレーション用マシン

用途:Unityの利用

お客さまからのご相談内容

養殖水槽の研究のため、UnityでBoidモデルのような個体群を扱うマルチエージェント・シミュレーション (MAS) を利用している。
できるだけ多くの個体を想定したシミュレーションを、高速で利用できるマシンを導入したい。
予算は40~50万円程度を想定している。

テガラからのご提案

シミュレーション計算時の実性能を重視して、第13世代Core i9を搭載した構成にてご案内しました。
加えて、シミュレーション結果の可視化など、ある程度の3Dグラフィック性能が必要になることを想定して、ビデオカードはミドルクラスのワークステーション向け製品を選択しています。

主な仕様

CPU Core i9-13900K (3.00GHz 8コア + 2.20GHz 16コア)
メモリ 32GB
ストレージ 1TB SSD S-ATA
ビデオ NVIDIA RTX A2000
ネットワーク on board (2.5GBase-T x1) Wi-Fi x1
筐体+電源 ミドルタワー筐体 + 850W
OS Microsoft Windows 11 Pro 64bit

■FAQ

・Unityとは
Unityは、Unity Technologiesが開発・販売するゲーム開発エンジン。
その用途はゲーム開発以外にも広がっており、自動車のデザイン検討や医療手術の事前シミュレーションなどで利用されている。その他、建設業界でも施工現場のシミュレーションに用いられることがあり、仮想空間内でのシミュレーションで作業効率の調整や問題の可視化など業務を最適化するためのツールとして活用されている。今後も幅広い用途での利用が想像される。

参考:Unity Technologies ※外部サイトに飛びます

 

・マルチエージェント・シミュレーションとは
マルチエージェント・シミュレーション (MAS) とは、複数のエージェントを用いた仮想実験を指す。
ここでの「エージェント」は、周囲の情報や一定のルールのもとで自身の状況を認識し、それに応じた判断や行動を行う主体を意味している。このような複数の主体が、それぞれルールのもと相互に干渉しながら行動する様子をシミュレーションするのがマルチエージェント・シミュレーション。
交通渋滞のシミュレーションや人流の予測、動物の行動予測や工場内のロボット制御など、様々な用途で活用されている。

事例追加日:2022/11/17
事例No.PC-10433
参考価格:
2,995,300

ロボット制御シミュレーション用マシン

用途:自作プログラムによる科学シミュレーション

お客さまからのご相談内容

ロボット制御研究用として、科学シミュレーション用マシンを導入したい。
自作のソフトウェアを使用しており、1CPU構成でできる限りメモリ容量を増やしたい。
検討のポイントは以下の通り。

・計算速度はCPUのクロック数xコア数で決まるため、コア数が多いXeonシリーズを希望

・予算は300万円程度で、可能な限り計算速度が速いマシンを提案して欲しい

・GPUを使った計算は行わないため、ビデオカードは安価なものでよい

・計算結果は即時サーバーに保存するため、搭載ストレージの数・容量は多くなくて良い

・OSはWindows10 Pro 日本語版を希望

・光学ドライブ不要

テガラからのご提案

コア数を重視した1CPU仕様かつ、メモリ容量512GBとした構成にてお見積もりしました。

■Point
・CPUとメモリ以外は、ほぼ最低限のスペックで設定

・計算結果はすぐにサーバーへ保存することを踏まえ、搭載ストレージは最小限のOSとソフト用の容量として500GB SSDを選定

・ビデオ出力はon board

・3Dや動画表示、高速なスクロールなどが想定される場合には、別途ビデオカードの追加が必要

お客様からは、設置環境で気を配るべき点についてもご質問をいただきました。
設置場所は24時間冷房の効いた部屋とのことでしたので、周辺温度以外のポイントとして、本体前面から詰めたい空気を取り込めるレイアウトでの設置をお願いしています。筐体内部の熱はリア側から排気されますが、排気された熱い空気が本体前面側へ回り込んでしまうと、冷却面で問題が生じますので、排気した空気を吸い込まないレイアウトでの配置をご検討ください。
なお、弊社では出荷前のテストとして、25℃程度の室温環境におけるCPU負荷率100%+12時間以上連続稼働の動作確認を行い、動作温度に問題がないことを確認した上でご提供しております。

 

主な仕様

CPU Xeon Platinum 8380 (2.30GHz 40コア)
メモリ 512GB REG ECC
ストレージ 500GB SSD S-ATA
ビデオ on board (VGA x1)
ネットワーク on board (1000Base-T x2)
筐体+電源 ミドルタワー筐体 + 850W
OS Microsoft Windows 10 Pro 64bit
事例追加日:2022/11/17
事例No.PC-10464
参考価格:
991,100

Gaussian向けマシン (2022年10月版)

用途:科学計算用ソフトウェア「Gaussian」の利用

お客さまからのご相談内容

PC-8617Aを見ての問い合わせ。
Gaussian 16W 32bit マルチプロセッサ版を使うためのマシンを導入したい。
予算100万円程度で、GaussianとGaussviewの利用を想定した構成を提案して欲しい。
OSはWindowsを予定しており、具体的なスペックとしては以下をイメージしている。

CPU:30コア程度
メモリ:128GB
GPU:NVIDIA T1000 8GB

テガラからのご提案

Windows版 Gaussian 16W 32bitの場合、利用できるハードウェアのリソースは厳しく制限されます。

G16W System Requirements ※Gaussianの公式サイトへ飛びます

the 32-bit version of Gaussian 16W is limited to accessing at most 2 GB of RAM

and 16 GB of disk regardless of how much memory is available on the system.
The 32-bit multiprocessor version of G16W is limited to 4 processors (or cores).

上記の通り、利用できるコア数は最大で4つで、メモリも2GBまでとなります。
これは32bitというプログラムの仕様によるものであり、回避することができません。
そのため、32bit版の利用が前提となる場合には、ご覧いただいた事例No.PC-8617Aのような2ソケットかつ大容量メモリの構成を導入しても、性能を活かしきることができないことをお伝えし、方針の再検討をお願いしました。

結果、Gaussian 64bit版を導入するとのご連絡をいただき、マシン側も64bit版に合わせた構成として検討しました。
CPUはXeon Scalableの2CPU構成で、合計32コアを実現しています。
本件のご予算とスペック全体のバランスに配慮する場合、CPUは32コア近辺の構成とするのが最適と考えられます。

主な仕様

CPU Xeon Silver 4314 (2.40GHz 16コア) x2
メモリ 128GB
ストレージ 1TB SSD S-ATA
ビデオ NVIDIA T1000
ネットワーク on board (1000Base-T x2)
筐体+電源 タワー筐体 + 850W
OS Microsoft Windows 11 Pro 64bit
その他 TPMモジュール
事例追加日:2022/10/13
お客様のご要望をうかがい、最適なPCの構成をご提案する
「お客様だけのオーダーメイドPC」を製作しています。
用途に応じた細かなアドバイスや迅速な対応がテガラの強みです。

上記の仕様はテガラでお客様に提案したPC構成の一例です。
掲載内容は提案当時のものであり、また使用する部材の供給状況によっては、現在では提供がむずかしいものや、部材を変更してのご提案となる場合がございます。

参考価格については、提案当時の価格(送料込・税込)になります。
ご相談時期によっては価格が異なる場合がございますので、あらかじめご了承ください。